9/21(日)、東京で行われた「脳性麻痺当事者の会」に参加しました。
以前からずっと思っていたこと。
今日は、当事者会に参加してさらに強く考えたことを一つ記載します。

脳性麻痺は今の医療・特に成人以降においては、専門的に見てもらえる診療科が少なく、たらい回し状態にあるということ。

小児期の脳性麻痺の治療は比較的充実していますが、成人期はそれに比較して、フォローされる機会が格段に減ると実感しています。

■成人脳性麻痺者がぶち当たる壁

.自治体や病院にもよるが、15歳・18歳・20歳頃などある程度成長が止まった・成長がひと段落して成人に近づいたと考えられた時点で、医師から「もう来なくていいよ」と告げられ、リハビリは終了する。
.脳性麻痺児本人も、学業優先になりリハビリに通わなくなる。
.二次障害で身体の様々なところに問題が発現する。
.やっと病院に行こうと決意するも、診療科に迷う。
.主な症状が身体の痛みや痺れなので、とりあえず整形外科に行く。
.整形外科の医師に経緯を説明するも、「脳性麻痺は神経内科のほうがいいかな?」と言われる。
.神経内科に行くも、医師に「脳性麻痺は確かに脳分野ではあるけれど、神経内科は主に脳卒中・脳梗塞・神経変性疾患、認知症を診察する診療科だから、先天的なことであれば昔診てもらっていた小児神経科・小児整形外科がいいんじゃないかな?」と言われる。
.成人後に小児神経科や小児整形外科を受診することは年齢的に相応しくなく、幼少期から継続的に診てもらっていない限り、受け入れてもらえないことが多い。
.昔診てもらっていた医師は職場異動や定年退職で既にいないか、場合によっては病院自体が潰れている場合もある。 
10.二次障害の診察とリハビリのために、整形外科に戻る。 
11.今までの経緯を説明し、脳性麻痺を専門的に診れるのは整形外科ではないことを理解した上で、整形外科に受け入れてもらう。
12.定期的な診察や体調維持の為のリハビリ目的にリハビリを受け入れてもらえるも、就労の状況により頻繁に通えないことが多い。
13.診療報酬やリハビリ日数制限に引っかかり、リハビリ継続が困難な場合もある。 
14.受診先が見つかっても、担当医や担当療法士の異動・退職・高齢化などの問題で、今の状況が将来に渡りずっと続く訳ではないので安心しきれない。
15.良心的な医療機関に恵まれたとしても、リハビリ継続や自身の体調に関してどこかで「このままでいいのかな?」という思いを抱えながら、生活している。

■上記の壁にぶち当たると考えられる6つの要因

自分が診てもらえる病院を探して一件一件当たり、受け入れてもらえるところを探している現状。
脳性麻痺を専門的に診ている病院は少なく、探すのには時間と手間がかかる。
脳性麻痺を専門的に診ている医師は少なく、その他の医師は脳性麻痺には明るくない。
成人期の診療報酬が幼少期に比べて低いこともあり病院にとっては採算が見込めず、成人以降の脳性麻痺者を積極的に受け入れている病 院は少ない。
今の医療では治らない疾患でありながら、成人以降の脳性麻痺者をどこの診療科が担っているのかがはっきりせず、頼みきれない。
世間一般に脳性麻痺という病態が理解・浸透していなく、脳性麻痺に対して国や自治体のフォローが十分とは言えない。

上記の記載はすべて持論ではありますが、二次障害に直面した脳性麻痺者が一度は経験したことのあることかもしれません。
そして、今回参加した当事者会の皆さんも、自身の障害に関して模索している人たちの集まりと言えるかもしれません。

でもこうして同障害の方たちと出逢う前は私は1人で悩んでいたし、いち年のうち何度か、街で自分と同じ歩きをする方を見かけるくらいでした。

脳性麻痺は一人一人症状も違うので、「自分と同じ症状・障害の人は一人もいないんじゃないか?」と思う毎日です。

でも、どんなに辛いと思うことも、最後は自分で決断するしかないにしても、近くに同じ障害の方がいて同じ悩みを共有できるというだけでありがたいです。
そして、『脳性麻痺』とは、「未だに明確な治療法が確立していないにも関わらず、対症療法すらスムーズに受けることができない疾患である」ということを、一人でも多くの人に知ってもらいたいと切に願っています。


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脳性麻痺にはいくつかのタイプがあります。

記載しますので、参考にしてくださいね。

アテトーゼ型
脳の錐体外路(下位運動ニューロン)が中心に障害される。左右対称の姿勢が取りづらいなど姿勢が変動し、定まらない。不随意運動が出やすく、心理的要因で筋肉の緊張度が高くなりやすい。

痙直型
脳の錘体路(上位運動ニューロン)が中心に障害される。筋肉にこわばりや硬さがあるため、常に筋緊張が高い状態にある。なめらかな動きができない。“はさみ肢位”や“かがみ姿勢”のため、拘縮・関節変形・股関節脱臼をきたしやすい。

1. 四肢麻痺:両手両足に麻痺がある状態
2. 三肢麻痺:四肢のうちどこか三つに麻痺がある状態
3. 対麻痺:上肢に麻痺がなく、両脚のみに麻痺がある状態
4. 両麻痺:下肢に麻痺がなく、両上肢のに麻痺がある状態
5. 単麻痺:両手両脚のうち、どこか一か所に麻痺がある状態

固縮・強剛型
全身の筋緊張が非常に高く、他動であっても意図的な運動が難しい。

失調型・低緊張型
小脳傷害が原因で起こる。歩行失調・体幹失調・振戦・眼振・構音障害が主な症状で、顔面神経麻痺・咀嚼・嚥下障害を合併する場合もある。

重複しうる障害(一次性)
1.言語・構音・嚥下障害
2.呼吸障害
3.視覚障害
4.聴覚障害
5.知的障害
6.発達障害
7.てんかん

※実際には様々な症状が混合することが多く、明確にタイプを判断するのは難しいと言われています。

※身体のどこに障害が出るかは、脳のどの部分がどの程度傷害されたかによって異なります。そのため、同じ脳性麻痺という障害を負ったとしても、障害の出かたは患者によって異なります。

※脳性麻痺は遺伝性疾患ではないため、両親の遺伝子によって障害が残ったのではありません。また、脳性麻痺者が結婚し出産する場合も、脳性麻痺者本人から子供へと遺伝することはありません。


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脳性麻痺が「受胎から生後4週間までの間に脳の何らかの病変によって生じた非進行性で永続的な、しかし変化しうる運動と姿勢の機能障害」

であるということは、理解してもらえたと思います。

でも、そもそも「受胎から生後4週間までで何が起こっているの?」ということが気になる方へ。

脳性麻痺という障害が残る原因となる要因の時期的分類
(一例です。参考程度にお願いします。)

1.胎生期(受精から約10か月までの期間)
  脳出血、虚血性脳障害、脳形成異常

2.周産期(妊娠28週から生後7日までの出生前後の期間)
 胎児仮死、新生児仮死出生、低出生体重児、脳室周囲白質軟化症、 核黄疸、分娩時外傷

3.新生児期(生後1か月の期間)
  脳炎・髄膜炎、脳血管疾患

妊娠してから出産までの間というのは40週(約10か月)であり、教科書では、3000g 50㎝での出産が標準的とされています。

しかし、近年は救命医療も発達し、色々な要因で標準に満たない低体重に生まれたとしても命は助かる確率が上がっているので、そのぶん、脳性麻痺のような障害が残ってしまう確率も上がってしまうのでしょうね。

受胎から出生までの間に人間として大切な様々な器官ができあがる訳ですが、その形成過程において何らかの影響が生じると、その影響を受けた器官が成熟せずに障害が残り、その後の発達にも影響するということです。
脳性麻痺になった大元の原因は個人個人によって異なり多岐に渡るため一概にまとめられなくても、結果として上記で説明したような病気や機能異常から身体麻痺の状態を呈したら、脳性麻痺と呼ぶことになります。

脳性麻痺とは「症候群」ということですね。

※混同されることが多いのですが、脳性麻痺と脊髄性小児麻痺は別疾患です。


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脳性麻痺児や脳性麻痺者がありのままの歩行をすると、「正しい歩き方」や「姿勢」を知らないため、身体に色々な負担がかかってしまいます。
その身体に掛かる負担を少しでも減らすことができるよう、歩き方を改善し・楽に歩くことができる目的として、下肢装具を使用している障害者は多いと思います。
私が使用している「足底板」は「補装具」と呼ばれるもので、簡単に言えば、治療用のインソールです。

私が考える足底板のメリットとしては、「動きが制限されない」ことだと思います。
短下肢装具や長下肢装具では、麻痺の強い方にとってみればきちんと固定されることで安定感を得ていることと思います。一方で、脚や足首を固定することはそれだけで様々に制限されてしまい、足底板に比べて自由度は低いと思われます。
足底板は麻痺や傷害の程度が比較的軽い方が使用されているイメージがありますが、かかとのある靴の方が効果が発揮されやすいようです。逆に、サンダル・ヒールなどのホールドの弱い靴は、足底板を入れて使用できる靴としては向かないようです。
そのため、デメリットとしては、「履ける靴が限られること」(ほとんどどスニーカになってしまう)ことだと思います。

足底板は、世の中に何種類もあります。それぞれの理論をお持ちの先生方が個々に作成していて、病院ごとにも色々な考えがあります。
『補装具・靴関係』のカテゴリーは、私が入谷式足底板を使用し調整していく中での出来事や、靴に関連する内容を記載していく予定です。
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今日は、脳性麻痺とは何?という話。

脳性麻痺とは?―脳性麻痺の定義


受胎から生後4週以内の新生児までの間に生じた、脳の非進行性病変に基づく永続的な、しかし変化しうる運動および姿勢の異常である。その症状は満2歳までに発現する。進行性疾患や一過性運動障害、または将来正常化するであろうと思われる運動発達遅延は除外する。

(1968年 厚生労働省脳性麻痺研究班)

上記の定義から以下のことが分かります。

■妊娠してから出生後4週間までの間に発生する。
■発生した脳の病変は進行することはないが、将来に渡りずっっと残る。
■脳の病変によって生じた障害は、運動機能と姿勢の機能に影響する。
■運動機能と姿勢の異常と症状は、(おおよそ)2歳頃までに発生する。
■運動機能と姿勢の異常の状態は、変化してゆく。
■脳性麻痺は進行性の疾患ではないが、障害は永続する為治らない。
(根本的な治療法・治療薬はない。)

上記の定義は1968年のもので、医学の発展からすると昔のものになります。脳性麻痺の定義内容は時を経ても大筋では変わっていませんし、脳性麻痺が今も昔も根本的な治療法がないのは変わっていません。

もし受胎から出生後4週間後位までの間に脳に生じた何らかの器質的障害によって「脳性麻痺」と診断されたら、今の医学では根本的な治療法・治療薬はありません。そのため、脳性麻痺によってもたらされた生涯に渡って続く様々な障害と共に、生きていかなければいけないのです。

しかし、ここ十数年位の間に患者と医療者に徐々に分かってきたこと、だけどまだ浸透しきらないこととして、「二次障害」があります。

脳性麻痺という「一次障害」に対して、“脳性麻痺の身体”でいることにより様々な所に無理がたたって生じた「二次障害」と呼ばれています。

「二次障害」に関しては、また今度。
今日はまず、脳性麻痺の定義でした。


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約1年振りにエキサイトブログに帰ってきました。
環境設定をしてみたら結構変わってた。

また日々の記録を残せたらと思います。
よろしくお願いします!

更新は気まぐれ&ゆっくりにするつもりですが
ぜひチェックしてね♪

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