股関節のこと-臼蓋形成不全と変形性股関節症-


今日は股関節の話。
“臼蓋形成不全”(きゅうがいけいせいふぜん)について記載します。

臼蓋形成不全とは、先天的に股関節に対しての臼蓋という骨盤の屋根が足りていなく、骨盤に対して股関節のはまりが浅いというもの。

臼蓋形成不全は先天性の変形であるため、股関節脱臼だった方が罹患している場合が多いようです。
私は股関節脱臼の既往はないのですが、女性の場合骨盤の作りが小さい方が多い分、臼蓋形成不全や変形性股関節症の罹患者の割合も、男性に比べて多いようです。
臼蓋形成不全がある時点で変形性股関節症の前期と捉えている場合と、臼蓋形成不全と変形性股関節症を別疾患として伝えられる場合とがあります。
でも確かなのは、臼蓋形成不全は完治することはなく、股関節の軟骨のすり減りと共に徐々に変形性股関節症に移行してしまう、進行性の疾患であるということ。

ここで意識しないといけないのは、脳性麻痺者の場合など下肢麻痺で脚を内側に向けて歩いていると、骨盤に対してどんどん股関節の位置がずれてしまうこと。
骨盤の形状が不完全な上、間違った歩行の仕方で歩いていると、下肢に対しての体重の掛かり方が偏ってしまい、関節軟骨のすり減りを早めてしまう場合があるようです。

私が診断されたのは24歳の時。

それまでも通院していましたが何も言われなかったことで気づかず、骨盤の前後の痛みも腰痛による痛みだと考えていました。
しかし、股関節の診察までにはある程度検討を付けていたので、医師から伝えられた時は「やっぱり」という感じで、意外にもすんなりと受け入れることができました。
むしろ日頃から、お風呂で低い椅子に座り股関節が深く曲がることや浴槽をまたぐことで痛みが出てしまい、辛かったのです。だから、帰宅後はすぐに膝と股関節が90°になる高さのある椅子を注文しました。

私が医師から言われていることは、これ以上体重を増やさないことです。「脂肪率よりも筋肉率を高められるなら、体重を増やしてもいい」と言われました。
全身的に筋肉率が低い私の股関節が過度な体重でこれ以上脱臼方向に広がらないように・下肢の負担が増えないようにという意味での言葉です。
リハビリでは股関節の外側の筋肉とお尻の筋肉を付けるようにトレーニングをして、主治医からは「求心性を保てるPTが担当になるといい」という指示がありました。
それには自分が正しい歩行を意識することも大切だし、下肢が内向きにならないように足底板の調整も必要です。

仕事内容についても事務職に転職する時に主治医に聞いたのですが、制限されることはありませんでした。
というのも、先生の考え方が「リハビリしているのだから、障害や怪我のために全てを犠牲にしなくていい。」というものだったから。
私も身体のために「あれはダメ・これはダメ!」という生活は嫌いです。「身体を憂いて10年生き延びるくらいなら、やりたいことをやって一瞬で死ぬほうがいい」と思う程なので。
主治医からは、「確かに偏った立ち仕事は負担も掛かるけど、座ったら今度は筋肉が固まる。だから仕事云々ではなく、きちんと動かして柔軟性を保つほうが先じゃないかな。」と言われました。
だから私は、軟骨がすり減っていないうちは安静にと過敏にならず、むしろ自然な筋肉で股関節をカバーするくらいの意識でいいのではないかと考えています。

私の臼蓋形成不全の程度を表す指標になる数値は、CE角が右20°左22°sharp角が右48°左46°で、数字だけ見ればまだ臼蓋形成不全ギリギリの値。
普段は動かしたり長時間歩くとジーンズのポケットに手を入れた時に触れる股関節の前側が痛むことがあります。また、不自然な姿勢では骨盤の後ろ側が痛くなることや、股関節周辺の硬い筋肉をほぐす時にも、痛むことがあります。
ただ数値が全てではないので、まずはリハビリをしっかりやること・しなやかで充分な筋力を付けることも大切です。そして、充実した毎日を過ごすこと・将来に人工関節にならないことを目標に、若いうちの体力作りと筋力維持を頑張りたいと思います。

健常者で股関節が悪い方も多いと思いますが、私のように脳性麻痺者ありながら臼蓋形成不全の方もいると思うので、何かの参考になればと記載しました。

※上記の臼蓋形成不全と変形性股関節症の説明は、私が担当医から説明を受けたもので理解しているものであり、当ブログでは一切の責任を負いかねます。ご自身で新たに調べていただくか、担当医・担当療法士に相談の上、適切な対処をして下さい。
※今回の記事では、臼蓋形成不全と変形性股関節症の手術に関する内容は記載しておりません。
※脳性麻痺と臼蓋形成不全や変形性股関節症は、直接関係ありません。


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Commented by 森紀美代 at 2015-04-04 16:36 x
あやのさん、こんにちは。

あやのさんの思い私も同じです。

私も左、右差はあるものの両足とも臼蓋形成不全です。

本格的に痛みがではじめたのは27歳のときから。
治療をしていけば、痛みはなくなるものと思っていたのです。

そう簡単にはいかないのに。

動き過ぎず、無理を重ねないことなどのアドバイスを先生に承りながら、痛みといかに向き合っていくかが永遠のテーマでもあります。
Commented by ayanonano at 2015-04-04 18:30
>紀美代さん
コメントありがとうございます。
内容、ほんの少しだけですが、直しました。
臼蓋形成不全という言葉って、罹患して初めて知る方が多いと思うので、いきなり説明しても「何それ?」って感じかなぁと思いつつ、私や紀美代さんのように、脳性麻痺者で臼蓋形成不全という方もいると思うので記載してみました。
私も24歳だったのですが、私は股関節脱臼の既往もないし成人後にレントゲンを撮ったら伝えられたしでビックリでした。
脱臼の既往や遺伝説も有力なようですが、必ずしも幼少期の脱臼が原因というわけではなく、成人で臼蓋形成不全の方の原因は一つに特定しきれていないようですね。
でも軟骨がすり減ってしまったら確実に変形性股関節症になるわけですし、ましてや脳性麻痺者の歩行だと健常者よりは負担が掛かりやすいと思うので、定期的な受診や、日常生活での意識・工夫も大切ですよね。
大変なことも色々ありますが、やりたいことをやって、これからも楽しい毎日を過ごせたらいいですよね^^!